月のこどもたち

妊娠したけど喜べない、どうしよう、助けて……そんな女性の為のサイトです

生みたい!どうしたらいいんだろう?

生みたい。まず何をしたらいい?

自立するには

ここに書いてある事が「自分には難しい」と思っても、すぐに諦める必要はありません。
生む事と、生み育てる事は、必ずしも同じではありません。養子などの選択肢もあります。妊娠SOSに相談してみましょう。
  1. 自分が自立している事を「証明」する(高校生以下の学生)
  2. 問題を認識し、情報を集めて対応策を考える
  3. 両親、赤ちゃんの父親、そのご両親、学生ならば学校・友人の理解と協力を得る


貴女がもしも学生なら、未だ親に保護されている子供ということになります。
故に、貴女が何を言ったところで、その言葉は説得力を持ちません。
貴女が自立した大人として周囲と対話するためには、まず、貴女が少なくても高校卒業と同程度の能力を有している事を、誰にもわかる形で証明する必要があります。

■高校卒業と同程度の能力がある事を証明するには
高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定) ※受験資格:16歳以上

高卒認定試験は年に2回の実施ですが、予備校などで模擬試験を行っています。ご両親に頼んで模擬試験を受けさせて貰い、合格できる事を証明し、その後正式に受験して下さい。
でももし貴女が16歳になっていないなら、他の国家資格を受験するしかありません。
国家資格には、受験資格に制限を設けていない資格もたくさんあります。どれでも構いません、取得してください。
幼い貴女にはとても難しい勉強になりますが、その程度の苦難を乗り越える事もできないなら、貴女はまだこどもだということです。

口で「もう子供じゃない」と言う事は簡単です。
でも本当に大人なら、証明責任は自分自身にあります。
母親として、赤ちゃんのために大人になる覚悟は、ありますか?


母親として、赤ちゃんのために頑張れますか?
それなら次に、今貴女がどんな問題を抱えているかを、きちんと把握しましょう。

問題を解決するには、それを言葉にすることが大切です。
言葉にする事で、どうしたらいいかわからないというもやもやとした不安が、はっきりとした形に変わり、心が落ち着くからです。

紙と鉛筆を用意して、問題点を書き出してみて下さい(思い浮かばない場合は、1.悩む理由を見て下さい)。
それから、解決方法を考えてみます。
自分の力で解決できそうなら頑張ってみて下さい。
ただ、時間はあまりありません。
大切なのは、できるだけ速やかに問題を解決する事です。
ご両親や赤ちゃんの父親に相談し、よく話し合って下さい。専門機関に相談することも方法のひとつです。


具体的な問題の解決方法が見えてきたら、周囲の理解を得るために頑張りましょう。
人間は1人では生きていけません。子供を生むとなれば、たくさんの人の協力が必要となります。
関わってくるのは誰か、迷惑をかけるのは誰かを考え、できる限り協力を依頼しましょう。
もちろん、理解してくれない人もいるでしょう。
だけど頑張って下さい。
自分1人で生んで育てる、などと突っ張ってはいけません。
自分独りで頑張る、などと言葉は格好いいですが、それは単純に、周囲の人を説得する努力を怠ったというだけの事です。偉くもなんともありません。むしろ赤ちゃんにとっては大迷惑です。
そもそも、自分と相反する意見を持つ人を説得できるようでなければ、社会で生きていく事はできません。

赤ちゃんの為に、カッコ悪くても、周囲に頭を下げて、協力を求める事ができますか?



問題を認識し、解決方法を模索し、周囲の協力を取り付ける。
それは生きていく為に必要な能力であり、それらを行える事が自立する事なのだと私は考えます。

母親となるつもりなら、頑張って自立しましょう。

自活するには

出産・育児にはお金がかかります。自活できなければ生み育てる事はできません。
とはいえ、自分で全額を負担する事は難しい。
だったらどうするかを考え、情報を集めて工面してください。

出産時の費用補助としては、出産一時金や出産助成金などがあります。
健康保険、国民保険など保険の種類によって、或いは居住区によっても、内容が異なってきます。
そうした相談窓口は、市区町村役場の福祉課子ども福祉課になります。役場に行って相談してみましょう。

また、働いている方は、育児休暇や育児休業補償などについても会社に問い合わせて下さい。
制度は会社によって異なります。就業規則を見る事ができるならそれを確認しましょう。

養育に関しても、自治体によって、乳幼児の医療費免除・補助制度などがあります。
母子家庭であれば母子寮などを用意している自治体やNPOがあります。

学生さんで、ご両親の協力が得られそうなら、より良い就職に向けて国家資格などを取得して下さい。
今すぐ自活できなくても、未来の自活に向けて積極的に取り組んで下さい。


自分で育てることが難しい場合でも、一時的に里親制度を使ったり、養子に出すなどの選択肢があります。
専門機関に相談してみましょう。

生んだらどうなるの?

自分で育てるなら

まず、1.悩む理由を見て、どのような問題があるかを把握して下さい。

赤ちゃんを生んで育てる為には、たくさんの問題があります。
それでも生んで、そして自分で育てるなら、いざという時に頼れる機関や制度を調べておきましょう。
市区町村役場の福祉課子ども福祉課に行けば紹介してくれます。役場に行って相談してみましょう。

出産したら、貴女の子育ては貴女の責任になります。
それは、周囲の人間が口を出せる事ではありません。
子供の命と成長に対して、貴女が全責任を負う。それが、生んで育てるという事です。

だからこそ、困った時に頼る事のできる機関や制度を、前もって調べておいて下さい。
児童相談所の他にも子育て世代包括支援センター子ども家庭総合支援拠点児童家庭支援センターなどがあります。
貴女からSOSを出してくれなければ、誰も貴女と貴女の子供を助けてはあげられないのです。
そのことを、どうか忘れないで下さい。

なお、児童福祉の為の制度はすべて、子どもの為の制度です。
母親なら、子どもの為に、使える制度はガンガン使ってください。

誰にも頼らない、なんて言葉は格好いいけど、子どもにとってはありがた迷惑です
一番大切なのは、どうすれば子どもが幸せになれるか。それだけです。
どうかそのことを忘れないで下さい。


養子縁組制度 ~我が子を手放す勇気~

もしも経済的にどうしても育てる事ができないなら
生まないという選択、生んで育てるという選択の他に、生んで別の誰かに託すという選択も、あります。

養親希望者はたくさんいます
日本ではこの15年ほどで晩婚化が進み、同時に養親希望者が増えました。
待機養親の数は非常に多く、養子の20倍もいると言われています。
その為、とても条件のいいご夫婦しか(未成年養子縁組の)養親になる事ができません。

【管轄】特別養子縁組支援団体と児童相談所

養子縁組をあっせんしてくれる機関は全国にあります。
妊娠SOSが相談に乗ってくれます。
疑問点などはどんどん聞いて、どうすれば赤ちゃんにとって一番良い未来が生まれるのか、一生懸命考えて下さい。


里親制度 ~一時的に預かって貰う方法~

今は育てる事が難しい、でも数年後なら……
そんな人の為の制度があります。

里親制度
実親が「一時的に」子どもを育てられない場合に
親権を実親に残したまま
養育費を支払って
一時的に里親さんに子どもを養育して貰う国の制度

【管轄】児童相談所

※里親さんに支払う養育費の内の実親負担分は、実親の収入により決められます。
※実親が子どもを育てられる環境になれば、すぐに引き取ることができます。
※里親はガイダンス+基礎研修(座学1回実習1回)+本研修(座学2回実習2回)を受け、児相と連携して育児を行います。

近年、国は里親制度の普及に力を入れています。
方法の1つとして、相談してみて下さい。
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乳幼児を里親に預けて後、実親が子どもを引き取った場合に、子どもが実親を親と認識できなくて懐かず、苛立ちから親が虐待に走るケースがあります。
後日自分で引き取って育てるつもりならば、その旨を里親さんとよく話し合い、里親さんに預けている間もできるだけ頻繁に子どもと面会するなどして下さい。
また、もし引き取った後、子どもとの親子関係がうまくいかなかった場合は、1人で悩まず、里親さんや児童相談所に相談しましょう。
子どもにしてみれば、慣れ親しんだ環境から無理矢理に引き離され、よく知らない大人と「親子」になるよう強要されるのです。貴女にとっては実子でも、子どもにしてみれば貴女は「よく知らないおばさん」なのです。すぐに懐かないのはあたりまえです。
ゆっくり時間をかけてわかりあっていくしかありません。
どうか、焦らずに。1人で悩まずに。
いつでもSOSを出せる母親でいてください。
貴女がSOSを発してくれなければ、誰も貴女を助けてあげられないのです。

公的な支援はあるの?

最近は地方自治体に望まない妊娠をした人、母子家庭などへの支援制度が充実してきました。
市区町村役場の福祉課子ども福祉課児童相談所に相談してみて下さい。

相談先:市区町村役場の福祉課や子ども福祉課/県の児童相談所

・助産制度(無料で出産できる制度)
・母子寮(母子が入れる寮)
・生活保護
・単親世帯への手当金
・児童手当
・ファミリーサポート
・学習支援事業(無料塾)
・こども食堂
・養育支援訪問事業
その他支援活動が色々とあります。問い合わせて下さい。


なお、俗に「孤児院」と呼ばれる施設もあります。
3歳未満の子供を預かるのが乳児院、3歳から18歳までの児童を養育するのが児童福祉施設となります。
ただし、乳児院・児童福祉施設は、子供の養育環境としてふさわしい場所ではありません。
もし自分で育てるのが難しいのであれば、里親・養子縁組などを選択して頂きたいと私は思います。

独りで解決できない時は?

解決しなければいけない問題点は見えてきましたか?
今どうしたいのか、その気持ちははっきりしましたか?

きっと、独りでは解決できない問題が、いっぱいあると思います。
そんな時は専門家に相談して下さい。きっと力になってくれると思います。

相談窓口
妊娠SOSネットワーク
全国にある「妊娠SOS」へのリンクを集めたサイトです。

日本では、平成の終わり頃に厚生労働省が働きかけて、望まない妊娠・思いがけない妊娠をした人やその子ども達への支援活動が行われるようになりました。
まだまだ手探りの状態ですが、皆さん一生懸命考えて下さっています。
どうか独りで悩まず、相談して下さい。